私は静岡県歯科医師会8020推進部の部員として、平成13年より「8020推進員」の研修と活動に関わってきました。おかげさまで現在沼津市では8020推進員が学童保育や幼稚園・保育園、各種行事で活動するなど活発になっております。
日本は戦後医療制度等がうまく働き、長生きができる国になってきました。しかし一方子どもの出生数が少なくいわゆる少子高齢化が進み沼津市で65歳以上の人口が現在31.1%(令和元年度)を超え「超高齢社会」に突入しています。
しかし男女の平均寿命は、男性81.25歳、女性87.32歳(2018年)ですが、健康寿命は男性72.14歳、女性74.79歳(厚労省平成28年第11回健康日本21(第2次)推進委員会資料)であり、約10年は要介護・要支援の状態になっているということです。今後介護需要が伸びても施設を作ったり、それを支える介護職員の育成や待遇改善を行うのは財政的、人材的に難しくなってきています。
そこで日本歯科医師会は、「まず多くの歯を残し、しっかりと口から食べることを通して健康寿命を延ばすこと。歯を失った方に対しては、入れ歯などでしっかり噛めるようにすること」を目指すため8020運動を推進しています。そして要介護・要支援の状態になっても「歯科医療を通して、自分の口から食べられる人生を送っていただくことでQOLを支えること」を目指しています。
これは大久保元日本歯科医師会会長がいう、歯科医療は“食べる”、“話す”など、『日々の生きる力を支える生活の医療』で、その流れの中に8020運動があるのです。
8020活動もしくは8020推進員にご興味のある方は、私の診療所や沼津市歯科医師会、静岡県歯科医師会にお問い合わせください。沼津市では8020推進員の講習会を1年に1回程度行っております、「広報ぬまづ」でも募集しておりますのでご覧下さい。