私は静岡県歯科医師会8020推進部の部員として、平成13年より「8020推進員」の研修と活動に関わってきました。おかげさまで現在沼津市では8020推進員が幼稚園・保育園で活動するなど活発になっております。
日本は戦後医療制度等がうまく働き、長生きができる国になってきました。しかし一方子どもの出生数が少なくいわゆる少子高齢化が進み65歳以上の人口が現在23%を超え「超高齢社会」に突入しています。
しかし男女の平均寿命は、男性79.44歳、女性85.90歳(厚労省「2011年 簡易生命表」)ですが、健康寿命は男性70.42歳、女性73.62歳(厚労省「2012年 健康日本21(第2次)の推進に関する参考資料」)であり、約10年は要介護・要支援の状態になっているということです。今後介護需要が伸びても施設を作ったり、それを支える介護職員の育成や待遇改善を行うのは財政的、人材的に難しくなってきています。
そこで日本歯科医師会は、「まず多くの歯を残し、しっかりと口から食べることを通して健康寿命を延ばすこと。歯を失った方に対しては、入れ歯などでしっかり噛めるようにすること」を目指すため8020運動を推進しています。そして要介護・要支援の状態になっても「歯科医療を通して、自分の口から食べられる人生を送っていただくことでQOLを支えること」を目指しています。
これは大久保日本歯科医師会会長がいう、歯科医療は“食べる”、“話す”など、『日々の生きる力を支える生活の医療』で、その流れの中に8020運動があるのです。
8020活動もしくは8020推進員にご興味のある方は、私の診療所や沼津市歯科医師会、静岡県歯科医師会にお問い合わせください。沼津市では8020推進員の講習会を1年に1回程度行っております、「広報ぬまづ」でも募集しておりますのでご覧下さい。